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私立高校の平均学費はどれくらい?具体的な費用の内訳を紹介

2024.12.03 更新日: 2024年9月4日

私立高校への入学を検討している方の中には、平均学費がどれくらいなのか気になる方もいることでしょう。本記事では、私立高校の平均学費の内訳について解説します。学費を安くするための支援制度も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

私立高校と公立高校の平均学費

出典:PIXTA

文部科学省の令和3年度子供の学習費調査(※)によると、保護者が1年間で支出した子ども1人あたりの学習経費は私立高校の場合は105万4,444円、一方公立高校の場合は51万2,971円かかることが明らかになりました。

あくまで調査結果での数値であるため、家庭によっては学費に差があります。下記に公立高校と私立高校でかかる学費の内訳をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

【学校教育費の内訳(※)】

公立高校(全日制) 私立高校(全日制)
入学金等 16,143円 71,844円
授業料 52,120円 288,443円
修学旅行費等 19,556円 26,549円
学校納付金等 32,805円 115,808円
図書・学用品・実習材料費等 53,103円 64,259円
教科外活動費 39,395円 47,013円
通学関係費 91,169円 129,155円
その他 4,970円 7,291円

※“文部科学省 公式HP”参照

私立高校3年間でかかる学費の内訳

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私立高校の3年間の平均学費は、先ほど紹介した1年間分の学費をトータルすると、約316万円という計算になります。内訳によっては10万円、20万円以上かかることもあるので、入学前に学費の準備を整えておくことが必要です。

授業料

私立高校の1年間にかかる授業料は、約28万円。公立高校の5万円代と比較すると、5倍以上になります。

しかし授業料は就学支援金制度、授業料軽減助成金の対象となっているため、支援制度を利用すれば費用を抑えられます。就学支援金の場合は396,000円、授業料軽減助成金の場合は484,000円の負担軽減を受けることが可能です(※)。

※“公益財団法人 東京都私学財団 公式HP”参照

学校納付金等

学校納付金等は、入学料や受験料、PTA活動費、施設整備資金などの費用のこと。公立高校の場合は、1年間あたりで約3万円で済みますが、私立高校となると平均10万円を超えます。

授業料のように特別な支援制度はないので、ある程度の資金が必要といえます。

修学旅行・遠足・見学費

私立高校の修学旅行、遠足、見学費の平均は、約26,000円(※)です。学校によってイベント開催の頻度は異なるため、あくまで参考程度に留めておきましょう。

万が一、家庭や生徒の諸事情で修学旅行や遠足などに参加できない場合は、事前に相談すれば返金してもらえるケースがあります。ただしイベント日時が近いと返金対応が難しくなることもあるので、不参加希望の場合は早めに相談してみてください。

※“文部科学省 公式HP”参照

図書・学用品・実習材料費等

図書・学用品・実習材料費等の費用は公立高校の場合は53,103円、私立高校の場合は64,259円とそれほど差はありません(※)。しかし学校によってかかる費用は異なるため、事前にいくらかかるのかチェックする必要はあります。

※“文部科学省 公式HP”参照

教科外活動費

教科外活動費は、部活動や運動会、学芸会などのイベントに参加するための費用です。私立高校の場合は1年間の平均が47,013円(※)となっていますが、イベントの頻度や部活動にかかる費用などによって異なります。

部活動を具体例に挙げると、大会の参加や合宿の頻度が多いと、平均以上の費用は掛かるでしょう。

※“文部科学省 公式HP”参照

通学関係費

通学関係費とは、交通費や制服、自転車などの物品費用の事を指します。私立高校の場合は平均約12万円(※)かかりますが、家庭ごとの通学経路によって変わるので、あくまで参考程度にとどめておくとよいでしょう。

※“文部科学省 公式HP”参照

その他

私立高校にかかる学費以外でも、例えば習い事や予備校、ボランティアなどの活動で費用は発生します。子どもの可能性を伸ばすためにも、無理のない範囲でその他の活動に費用をかけることも大切です。

私立高校の学費を安くするポイント

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平均約316万円かかる(※)私立高校の学費は、国や地方、民間企業の学費支援の活用など、工夫次第で私立高校の学費を安く抑えられます。ここからは学費を抑えるポイントを解説します。

※“文部科学省 公式HP”参照

国や地方自治体の支援制度を活用する

私立高校の学費を安くしたい場合は、国や地方自治体の支援制度を活用するのがおすすめです。

例えば国の代表的な助成制度である「高等学校等就学支援金制度」は、国公私立問わず住民税の課税標準額に応じて支援金が支給されます。地方によっては支給の対象を拡大しているところもあるので、利用しやすい制度といえるでしょう。

さらに、地方自治体が実施している支援制度も活用するのが望ましいです。例えば先ほど紹介した東京都の場合は授業料軽減助成金による支援、大阪府の場合は私立高等学校等授業料支援補助金制度による支援など、地方によって支援制度は異なります。

高等学校等就学支援金制度の詳細を見てみる
東京都の就学支援制度を見てみる
大阪府の就学支援制度を見てみる

高校生等奨学給付金を利用してみる

私立高校の学費をカバーするために、高校生等奨学給付金を利用してみるのも1つの手段です。教材費や通学費、PTA、生徒会会費、修学旅行費などの授業料以外の費用が対象となり、返済なしで支援が受けられます(※)。

ただし高校生等奨学給付金は、生活保護世帯、住民税非課税世帯が対象となるため、利用する際は注意が必要です。世帯や高校の種類によって支給額が変わるので、気になった方はチェックしてみてください。

【私立高校の場合の高校生等奨学給付金の支給額】

生活保護受給世帯【全日制等・通信制】 年額5万2,600円
非課税世帯【全日制等】(第一子) 年額14万2,600円
非課税世帯【全日制等】(第二子以降) 年額15万2,000円
非課税世帯【通信制・専攻科】 年額5万2,100円

“文部科学省 公式HP” 参照
奨学金制度の詳細を見てみる

教育ローンを活用する

私立高校の学費カバーには、教育ローンの活用も有効です。国の教育ローン、民間の教育ローンがあり、入学前の資金調達はもちろんのこと、諸事情で学費が払えなくなったり、高校受験の受験料が足りなかったりするなどさまざまな理由で利用できます。

ただし教育ローンは融資で借り入れる形になるため、将来的に返済することになります。金額がかさむと老後の生活に影響が出てくることもあるので、支援制度や奨学金制度を優先的に利用し最終手段として利用するようにしましょう。

国の教育ローンの詳細を見る

学資保険の加入をする

私立高校の学費を安く抑えたい場合は、学資保険の加入もおすすめです。毎月一定額の保険料が発生しますが、私立高校に入学すると返戻金を受け取れます。商品によって受け取れる金額は異なりますが、払い方次第では返戻率が高くなり、高校在学中はもちろんのこと、大学進学の資金調達の確保も可能です。

しかし学資保険には、家計への負担や物価高への影響、途中解約による元本割れなどのデメリットがあります。

また学資保険は加入から満期まで十分な期間が必要であるため、子どもが小学生の段階で入会するのが望ましいです。保険内容によっては子どもの加入時の年齢制限が設けられているところもあるので、タイミングを逃してしまうと学資保険の利用は難しくなるでしょう。

もし学資保険の事について知りたい場合は、専門の保険の窓口に相談してみてください。

公立高校への入学も検討する

もし受験の段階で私立高校にかかる学費に不安がある場合は、公立高校への入学を検討してみるのもおすすめです。公立高校の場合は、私立高校と比べて学費を安く抑えやすくなります。

ただし公立高校への受験を検討する際は、子どもの意思を尊重することが重要です。学費を抑えられるという理由で勝手に志望校を変えずに、しっかりと子どもと話し合った上で検討しましょう。

私立高校の平均学費をチェックしたら支援制度を活用しよう

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本記事では、私立高校の平均学費の内訳について解説しました。私立高校の学費は公立と比較して高い傾向にあるため、金額の高さに頭を抱えている方もいることでしょう。少しでも私立高校の学費を抑えたい場合は、支援制度や奨学金制度、学資保険などを活用するのがおすすめです。私立高校への入学を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。