塾に行きたくない理由は?原因や親がとるべき対処法を解説

さまざまな理由や状況から、子どもが「塾に行きたくない」と泣くときや、休みたがるときがあるでしょう。そんな場合に考えられる原因や、親が取るべき対処についてまとめました。子どもの気持ちに寄り添いながら、安心して通塾できるようにサポートしましょう。
「塾に行きたくない」と思う原因は?
1.授業についていけない
「授業の進行が早すぎる」「内容が難しくて理解できない」など、塾の授業についていけないことが、理由の一つとして考えられます。難易度別にクラス分けされている場合は、そのクラスがあっていないのかもしれません。
せっかく授業を受けてもわからない状態が続くと、プレッシャーを感じたり自分に自信がなくなったりするでしょう。その結果、だんだんと塾へ行きたくなくなってしまうのです。
2.講師や周りの生徒との相性が合わない
勉強自体ではなく、人間関係が塾に行きたくない原因となっている可能性もあります。
学校と同じように、塾でも講師との相性は大切です。「説明がわかりづらい」「質問をしにくい」など、講師に対しての苦手意識から塾に行きたくなくなっているのかもしれません。一度苦手意識を持つとそこからプラスの方向に回復させるのは難しく、通塾のモチベーション低下につながってしまいます。
また「他の生徒と雰囲気が合わない」「周りに馴染めず孤立してしまっている」など、周りの生徒との関係に悩みを抱えている場合も考えられるでしょう。
3.勉強が楽しくない
「そもそも勉強自体に興味が持てない」「勉強が楽しくない」と感じている場合、塾に行きたくないと思うのも無理はありません。
「勉強は嫌いだけど、行くように言われているから」と通塾を強制されているように感じている子はとくに、行きたくない気持ちが頻発していると考えられます。
4.勉強以外にやりたいことがある
なかには部活動や趣味など、勉強以外に打ち込んでいることがある子どももいるでしょう。その場合、勉強ではなくそちらに時間を使いたいという思いから、塾に行きたがらないことが考えられます。
「塾に行きたくない」という言葉の前にある、「○○をもっとやりたいから」といった子どもの気持ちに気づくことも大切です。
5.疲れがたまっている
部活動や学校行事などが忙しく、疲れて塾に行く元気が残っていないときもあるはずです。学校と塾との両立でハードな毎日を過ごしているのであれば、疲れたり眠くなっていたりするのかもしれません。
今日はもうゆっくり体を休めたいという気持ちから、「塾に行きたくない」と訴えていると考えられます。
6.通塾が面倒だと感じている
家から塾までが遠く、行き返りに時間がかかってしまうのであれば、子どもはわざわざ塾に行くのが面倒になってしまいます。とくに学校の授業や部活で疲れた状態となると、この気持ちはなおさらです。
7.受験にプレッシャーや不安を感じている
「頑張っているのに思うように成績が上がらない」「志望校に合格するためにどうしていいかわからない」など、受験に対するプレッシャーや不安を感じ、塾に行きたくなくなってしまっているのかもしれません。初めての受験や大きな目標を掲げている場合、この気持ちは大きくなるもの。
抱えているプレッシャーや不安に押しつぶされそうになり、塾で頑張る自信がなくなっていることが考えられます。
「塾に行きたくない」と言われたときの対処法
行きたくない理由など子どもの気持ちを聞く
まずは、なぜ塾に行きたくないのか、理由にしっかりと耳を傾けましょう。子どもが理由を話しやすいように、じっくり丁寧に話を聞くことが重要です。
「授業についていけない」「学校との両立がつらい」など、理由がはっきりすることですべき行動が見えてきます。そのためにもまずは子どもと向き合い、原因を話し合う時間を作りましょう。
塾や勉強の目的を話し合う
塾に行く目的や勉強が必要な理由がわからないまま、モチベーションを維持するのは難しいことです。これが原因であれば、塾や勉強の目的を話し合うことも重要といえます。
「苦手教科の〇〇を克服するため」「今勉強を頑張れば、将来〇〇になれるかも」など、勉強や通塾の必要性をすり合わせてみてください。納得できる目的や将来の目標が見えれば、塾で勉強するモチベーションも復活するかもしれません。
これまでの頑張りを褒める
子どものこれまでの頑張りを褒めることで、自信やモチベーションの回復につながる可能性もあります。成績をはじめとした結果だけでなく、「〇〇が上達している」「毎日〇〇の取り組みを続けられている」など、日々の頑張りや姿勢を褒めてあげてください。
自分の頑張りが認められていると感じることが、勉強への意欲につながるでしょう。
リフレッシュの機会を設ける
勉強でストレスがたまっていたり、疲れてしまったりしている場合は、リフレッシュする時間を設けることも重要です。無理に机に向かわせるのではなく、思い切って一度勉強から離れ、休むことを提案してみてください。
思い切り好きなことをしたり、ゆっくり過ごしたり、心身をリフレッシュさせれば、「勉強を頑張ろう」という活力がわいてくるかもしれません。
講座や講師の変更を塾に相談する
塾の授業についていけなかったり、先生との相性が悪い場合は、変更を塾に相談してみましょう。子どもの学力に合わせたクラスや、別の講師への変更ができるかもしれません。
また、集団から個別といった授業スタイルの変更を視野に入れてみるのも一つの手です。子どもに合った勉強方法で学習を進められるよう、まずは塾の担当者に話をしてみましょう。
「塾に行きたくない」と言われたときの注意点
無理やり塾に行かせない
無理やり塾に行かせようとすると、よりストレスを感じてしまいます。かえって塾から足が遠のいたり、勉強へのやる気がなくなったりして逆効果になってしまうので、強制的に行かせるのはやめておきましょう。
叱ったり責めたりしない
塾に行きたくないと言われたとき、一方的に責めたり親側の意見を押し付けるのはNG。行きたくない理由を話してくれなくなったり、塾に行きたくないという気持ちがさらに強まったりしてしまう可能性があります。
また、頭ごなしに叱るのも、子どもにとってストレスの原因となります。まずは子どもの意見を聞くことを優先するようにしましょう。
【Q&A】塾に行きたくないときに関する疑問
Q. 塾に行きたくないときの対処法はありますか?
まずはなぜ塾に行きたくないのか、理由をはっきりさせてみましょう。塾の授業が嫌だからなのか、それとも塾よりも他に時間を割きたいことがあるからなのか、さまざまな理由があると思います。理由を紙に書き出すと、より整理しやすくなるのでおすすめです。
理由がはっきりしたら、親や塾の先生に相談してみましょう。話すことで解決の糸口が見え、自分にとって学習が進めやすい状況を作れるかもしれません。
Q. 塾に行きたくないときモチベーションを上げるために何をすればいいですか?
小さな成功体験は、自分への自信やモチベーションにつながっていきます。
「1日に英単語を〇個覚える」「小テストで〇点を取る」のような小さな目標を立て、それを達成していくといった流れを繰り返せるとよいでしょう。
また、頑張っている自分にご褒美を用意したり褒めたり、自分を認めてあげる行動も、モチベーションを維持するのに役立ちます。
「塾に行きたくない」という気持ちに寄り添いながら対処しよう

出典:PIXTA
塾に行きたくないと思う理由や原因は、子どもによってそれぞれです。まずは行きたくない理由をはっきりさせたうえで、とるべき対策を考えるのがベストといえます。
親の考えを強制したり叱ったりせず、しっかりと子どもと向き合い、学習や通塾へのモチベーションを回復させてあげましょう。